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父親、2度目の入院。

 
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駆け足で羽田空港へ向かう。今日帰ることを母親へ伝えたが恐らく伝わっていない。帰宅は23時を過ぎるだろうから鍵をかけられていないことを願う。ここ数週間の疲れからか、ビールのせいか、着陸のショックで目が覚めた。いつもと変わらない地元の空港へ降り立った。

 タクシーで実家へ向かう、この週末でやらなければいけないもの準備して帰らなければいけないもの、最悪入院が延びても困らないように、不注意で転んだりしないよう、気になることを片っ端からメモしてきた。冷蔵庫の整理、賞味期限の確認。お茶、みかん、バナナ。もし近くに住んでいればおおよそ一生この短時間に考えて走り回らないでよいことを考えた。

 幸い、明かりは消えていたものの玄関のカギはあいていた。居間でゴソゴソ荷物を出していると母親が起きてきた。母親が大好物のわらびもちと芋ようかんの箱を開け、たわいもない話をしてもう遅いので寝ることにした。

 前回妻と母親を連れて帰った時には気が動転してよく見なかったことが多々あった。冷蔵庫の中のものは腐敗しているものもあり、野菜室は全滅であった。食べるものはほとんど何もなく、父親と2人でどんな生活をしていたのか?弟嫁や孫たちは何もしてくれないのか?さんざん通った実家に月に何度きているのか?「自分でちゃんと出来てます」とケアマネに主張していた母親だが、実際には買い物もできなくなっており、料理も恐らくできていないだろう。トイレ掃除は今年の正月に私がして以来おそらくしていないであろう。ただ、何より悲しかったのが、「お金がない(見当たらない)から買い物にいけないのよ」と母親が言ったことだ。

 これまでどうしていたのだろう。父親は、一緒にいた弟、弟家族はなぜ想像できないのだろう。お金のありかもわからない母親をほったらかしにして気にもしない父親、腹立たしく、憎らしく、崩壊している実家をただ片づけるだけであった。

 何があったにせよ、この状態はなんだ?いつか父親に「いつも一緒にいないからわからないんだ」と言われたことがある。それはそうかもしれない。ただ、1円のお金も持っていない84歳の母親になぜ誰も手を差し伸べない?トイレ掃除もしてやれない?飲食業に勤める弟が置いたであろうゴキブリ殺虫剤、どうして弟家族とはこのような関係になってしまったんだろう?いつからだろう?
 
 いつもは、懐かしさと居心地の良い場所であった実家。

「これからどうなるんだろう」

漠然とした不安、それでも現実を見なければいけない。
 母親の尊厳を守らなくてはいけない、このまま施設に入れてはいけない。父親はすでに考えているだろう。自分が大好きな父親は母親だけを病院か施設に入れようとしている。私だけが反対しているためその後そのたぐいの話は私にはしなくなったが、母親を家から追い出して父親から出てくる「キャッシュ」を目当てにこれまで以上に弟家族は実家に来るようになるだろう。邪魔な人がいなくなったのだから。
 母親が何度も弟嫁に1万円札を渡しているのを見たと言っていた。やめろと言うと機嫌が悪くなるとも。実際、先週車で帰ってきた弟がパンクをしたらしく、それを聞いた父親が新品のスタッドレス5万円を渡したと父親が言っていた。
 自分のお金だからどう誰に使おうが、構わない。ただ、まず母親の存在に対することをしてからだ。認知症について調べることも理解することもしない。ケアマネに母親に対する話し方、接し方をさんざんレクチャーしていただいたことがある。挙句「そこまでしなきゃいけないのか、私には無理です」と言い放った。この人はどれだけダメなんだろう。

 目が覚めてすぐに、カメラの接続を始めた。やることがありすぎる。恐らく土日には誰も訪ねてこないだろう。悪気はないと信じたいが
縁を切っても特に問題ない付き合い方をこれまでしてきた。これは彼らの性格、経験不足、自分がまず大事という人間本来の考え方が引き起こしているものであって、妻に「あてにすると腹が立つからあてにしないこと」そういわれてこの数カ月を過ごしてきた。
 薬を入れるカレンダーを手作りし、薬を小分けにして入れる。2週間後には薬がなくなる。どうするのだろうか?誰が考えて気づいているのだろうか?自分の薬が無くなると母親を怒鳴る父親の頭の中にそのような考えはあるわけがない。
 それでも毎日をいつも通りに過ごしていると信じて疑わない母親に、どのような言葉を浴びせているのだろうか。東京には父親が死ぬまでは行かない。この間の東京生活で母親はそういった。でも、父親が死んでも「まだ生きている」と言い出すのだろう。
 この状態で、次の段階である「徘徊」が始まったら、転んで大腿骨骨折をしたらそこまで、そう腹をくくるしかなかった。

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by groupf | 2020-02-12 16:40 | 回想 | Trackback | Comments(0)

母親の認知症を取り巻く家族の記録。


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